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違いをポジティブに捉える!東京オリンピック出場選手シャーさん!
先日、日本中を熱くさせた東京オリンピックで、柔道競技に、パキスタン代表として出場したシャーフセイン・シャー選手。今回は、そのシャー選手にスピーカーとして登場していただきました。
シャーさんはロンドン生まれ、日本育ちですが国籍はパキスタン。ソウルオリンピックでパキスタン初のボクシング銅メダリストとなった父の元、5歳から柔道を始め、リオオリンピックに引き続き、東京オリンピックにも出場を果たしました。
パキスタンという国についてや、日本で外国人として育つ中で苦労したこと、柔道選手として中学までは全然勝てなかったこと、高校に入ってからコンプレックスを強みに変えたことで勝てるようになったこと、リオオリンピックのこと、そして東京オリンピックでの経験など、さまざまなお話しを伺うことができました。
その中でも、シャーさんが大切にしている、「努力」、「フェアプレー」、「違い」についてのお話は、とても印象的に残っています。特に「違い」についてのお話は、これから多様性社会を生きる私たちには、とても大切な考え方になると思いました。
シャーさん自身、小さい頃は、周りの子たちとの違いが嫌だったそうです。大会に出るとみんなが漢字のゼッケンをしているのに、自分はカタカナということから始まり、手足が長い、背が高い、鼻が高い、目が大きい、すべての違いをコンプレックスに感じていたと言います。ですが、捉え方を変え、「違う」からこそできることを考え、強みに変えたそうです。「違い」をネガティブなものと見るのではなく、ポジティブに捉えるとすべてが変わるとご自身の体験談からお話ししてくれました。
また、オリンピック出場にあたり、パキスタン代表として出場することにこだわった理由には、心を打たれました。
イギリス生まれで、日本育ちのシャーさんであれば、イギリスや日本の国籍を得ることもでき、その方がオリンピック選手として、手厚いサポートを受けられたはずです。
にも関わらず、シャーさんは、あくまでもパキスタン代表として出場することにこだわりました。
未だ国内の紛争が続くパキスタンでは、貧困に苦しむ人も多く、教育やスポーツの環境が決して良いとは言えません。
だからこそ、自分がパキスタン代表として、世界の舞台で活躍することで、祖国の人々に、勇気や自信を与えたいのだと語ってくれました。
とても優しい話し方をする方で、シャーさんの人柄がわかる90分間でした。お忙しい中、子どもにも大人にも参考になる、希望がもてるお話をしてくださり、本当にありがとうございました。
また、前回に引き続き、パーソナリティを務めてくれたつつみ慶さん、今回もシャーさんの素敵なお話を引き出してくださり、ありがとうございました。
シャーさんのお話から、それぞれがこれからの人生を豊かにイキイキと生きていくための、何らかのヒントを得ていただけたなら、主催者としてはとても嬉しく思います。
オンラインイベントは来月も末日ごろに開催します。来月のスピーカーは、40歳にしてJリーガーとなり、この春からは格闘家へと転身した安彦考真さんに登場いただく予定です。
日程が決まり次第詳しいご案内を差し上げますますので、ぜひご参加ください。