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【ヒーロープロジェクト・スペシャルインタビュー】静岡SSUボニータ 小川貴史 監督

【ヒーロープロジェクト・スペシャルインタビュー】静岡SSUボニータ 小川貴史 監督

三好茜選手が所属する静岡SSUボニータ
小川貴史 監督にインタビュー

REALE WORLDのさまざまなプロジェクト活動。そのベクトルは、いつも希望溢れる未来の実現、その「場所ときっかけ」を作ることに向いています。

その一つ、「ヒーロープロジェクト」では、場所ときっかけを作り、未来のヒーローを一人ひとり「育てる」ということに取り組んでいます。

ヒーロープロジェクトが育てる選手のひとり、三好茜選手は、現在なでしこ2部リーグの「静岡SSUボニータ」に所属しています。代表理事の三浦哲治さんに続いて、小川貴史監督にもお話を伺うことが出来ました。

日々、サッカーを通して自分自身と向き合い、試行錯誤し続ける選手を見守りながら、チームを勝利に導き続ける監督の、その目に映る三好茜選手のありのままの今を伺いました。

挑み続ける三好茜選手と共に僕もチームも変わり続ける

誰にも持っていないストロングを
出す、出させる、伸ばす!

今、初めての「公式戦」を経験している三好茜選手。プレッシャーや緊張で渦巻いていると思いますが、誰かが、どこかが、それを受け止めながら、彼女の花を開かせるべく、我慢もしながら、ここを突き抜ける、突き抜けさせたいと思っています。

圧倒的にゲーム経験がないこともあって、「今行けばチャンス」「ここに行けばチャンス」という勘が掴めずにいますが、こればかりはやらないとわからない。

「なんでそこにいると点がとれるのか?」 

すべてはその疑問から始まり、真似してトライ&エラーして経験を積んでいきます。幸いチームには同い年の大学生もいます。代表の三浦も、試合は当然結果の出るものだけれど、選手のことは「人として育成していく」というスタンスなので、この環境の中でどんどんチャレンジしてもらいたい。僕としてはそういう場面に送り出したいと思っています。

今は、もしかしたら、いろんな人からいろんなことを言われ、助言を素直に受け入れる選手なだけに「自分って何なのかな…」になりかけているかもしれません。

が、どこかで掴んで欲しい。「サッカーってこういうことね」とか「あー、なるほどね!」というような…、そんな「掴む」場面が必ず来ると信じています。

スピードに非常に特徴があり、それはWEリーグでも通用するものです。

彼女のこの誰にも持っていないストロングを出す、出させる、伸ばす。突破する可能性をそこに感じます。持てる力を発揮して突き抜けていく、踏み越えていくまで、まずは彼女が諦めることなく我慢してやり続け、変わり続ける。全力を出せば突破できる!それを感じるので!挑み続ける彼女と共に、僕自身もチームも変わり続けていきます。

絶対「今」を否定しないこと
人の成長段階は人それぞれだから

今日は小さいお子さんたちも来られていましたが、途中交代することになった茜選手の、あの悔しい顔はもしかしたら、今まで見たことなかったかもしれないですね。

大人は、周囲は、足りないところに目が向きがちです。あれ出来ないね、これ足りないね。そんな評価は誰でもできる。大事なのは選手の持つ「良いもの」、ストロングポイントを、どうしたら活かせるのかを考えること、そして伝えること。

僕自身これまでいろんな選手を見てきました。10代からずっと代表にいて何の障壁もなくプロになったものの3年やって終わっていった選手たちをたくさん見てきました。逆に30歳で初めてJリーガーになった選手も見ています。

三好茜選手には、まずこの一年、試合に出続け、サッカーを、ゲームをやり続けること。そうしたら必ず今見えていないと思っているものが、はっきりと見えてくると思います!

人の成長の段階やスピードは本当に人それぞれで、どこでどうなるのかは本当にわかりません。だからこそ、「今」を否定してはいけない。持っていると感じるものを信じ、可能性を信じ続ける。そう肝に銘じながらやっています。

■インタビューを終えて

試合後の忙しい時間にインタビューに応じてくださった小川監督。発する言葉の端々に、選手一人ひとりの良さをどう引き出し、どう活かし、ぶち当たっている壁をどう乗り越えさせるか、どう突き破らせるかを、常に考え、行動されているその熱量を感じ、そこにREALE WORLDの考えや姿勢と重なるところを感じて、大変共感を覚えました。

REALE WORLDで育った三好茜選手が、熱く真摯な、そして実際に海外を経験された小川監督のもとで、さらなる成長を遂げ、限界を突き抜けて、未来のヒーローとして飛翔する姿を、後に続く子どもたちに見せてくれることを心から期待しています。小川監督の導きを私たちも追いかけ続けます!